はじめに
私は高校受験すら経験せず、私立高校へ進学しました。高校卒業後も面接のみで専門学校に進み、その後は「勉強」とは無縁のまま社会人生活に入りました。正直に言えば、机に向かってコツコツと学習する経験はほとんどゼロ。就職してからも、仕事や趣味にのびのびと時間を使ってきたタイプです。
そんな私が「宅建士」を目指そうと思ったのは、不動産やお金に関する知識を武器にしたいと考えたからです。会社経営をしている立場としても、不動産関連の法律知識を持つことは大きな強みになる。そう気づいたときに、「人生で初めて本気で勉強してみよう」と思えました。
とはいえ、いざ勉強を始めてみると、想像以上に大変でした。学生時代に試験勉強をしてこなかった分、参考書を読んでも内容が頭に入らないし、集中力も続かない。30分もすれば眠気が襲ってきて「やっぱり自分には無理なんじゃないか」と弱気になることもしばしばありました。
しかし、そんな中でも「今年は絶対に合格する」という決意を持ち続けたのは、宅建の資格が持つ将来性を知っていたからです。不動産業界での信頼性はもちろん、金融や投資にもつながる知識が得られる。今の仕事にもプラスになるし、将来的に不動産投資を本格化させる際の武器にもなる。資格取得後の自分をイメージすることで、何とか勉強を続けられました。
この体験記では、勉強ゼロの状態からどのように学習を習慣化し、スキマ時間を最大限に活用して合格に至ったのか、具体的にお伝えします。
宅建合格までの学習スタイル
宅建の勉強を始めた当初、私は「とにかく継続できるスタイルを作ること」を第一に考えました。いきなり長時間机に向かうのは無理。そこで私が取り入れたのが「趣味のように一問一答を解く」学習法です。
一問一答アプリで習慣化
スマホを開けば一問一答。移動中や待ち時間など、ちょっとした時間を見つけてはアプリで問題を解きました。最初はクイズ感覚で気軽に触れるだけ。知識が定着していなくても「今日は50問解いた」と数字で成果が見えるので、達成感を得やすく、自然と勉強が楽しくなっていきました。
社会人にとって一番大切なのは「机に座らなくても勉強できる環境を持つこと」だと思います。アプリ学習は、仕事や家庭の合間でも手軽に学習できる点で非常に有効でした。
過去問で本試験を意識
宅建試験は過去問学習が命。私は「まずは一通り解いて全体像をつかむ → その後繰り返して定着」という流れで取り組みました。最初のうちは正答率が3割程度しかなく、正直心が折れそうになりました。しかし「同じ問題を何度も間違えるのは当たり前」と割り切り、3回目・4回目と繰り返すうちに、確実に点数が伸びていきました。
特に効果的だったのは「間違えた問題に印をつけて集中的に復習」する方法です。人間は得意分野を繰り返し解いて安心したくなりますが、合格のためには苦手克服が不可欠。苦手を徹底的に潰すことで、得点力が安定していきました。
模試で時間配分を鍛える
出勤前に模試を2時間解くのは、正直大変でした。朝から頭をフル回転させるのは体力的にもきつかったですが、試験本番に備えて「2時間ぶっ通しで解く感覚」を身につけることはとても重要でした。模試を解いたあとは、正解・不正解をただ確認するのではなく「なぜ間違えたか」「どこで迷ったか」を振り返りました。この振り返りが成績アップの大きなカギでした。
音声学習で知識を刷り込む
車を運転しているとき、YouTubeや宅建講座の音声教材を流しました。特に効果があったのは「宅建業法」や「税・その他」の分野です。数字や条文は目で読むだけでは覚えにくいですが、耳から繰り返し入れると自然と記憶に残っていきます。夜、布団に入って眠る前にも音声を流すことで、無理なく知識を刷り込めました。
こうした学習スタイルの組み合わせにより、勉強ゼロの私でも、徐々に学習リズムを作ることができました。
スキマ時間の活かし方とLECウォーク問の活用
社会人にとって最大の課題は「勉強時間の確保」です。まとまった時間を毎日取るのは現実的に難しい。だからこそ「スキマ時間をどれだけ積み重ねられるか」が合否を分けると実感しました。
出勤前の朝活
私は朝5時半に起床し、模試や過去問を解きました。朝は一番集中力が高い時間帯なので、頭を使う学習に最適です。最初は眠くて辛かったですが、「今日一日分の勉強をすでにやり切った」という達成感が得られることで、モチベーションも保てました。
仕事の合間
お昼休みや短い休憩時間には、一問一答やウォーク問を解きました。わずか10分でも毎日積み重ねれば年間で大きな学習時間になります。実際、私は休憩時間の積み重ねだけで、過去問を10周以上できました。
外出先・待ち時間
ここで最も役立ったのが LECのウォーク問 です。一般的な問題集は「左ページに問題、右ページに解答・解説」という構成が多いですが、ウォーク問は「右ページに問題、次のページに解答・解説」という独自形式。このおかげで、問題を解いた後に自然な流れで解答を確認できるため、隠し板や工夫は不要。片手にペンと問題集だけで学習できました。
電車の中、病院の待合室、ちょっとした空き時間に取り出してすぐ勉強できる。これは社会人にとって非常に大きなメリットでした。ウォーク問があったからこそ、私は「どこでも過去問演習」ができたのです。
移動中の音声学習
車を運転するときや歩いているときには、必ず耳からインプットしました。音声学習は「ながら作業」と相性がよく、通勤時間がそのまま勉強時間になるのが大きな強みです。
このようにスキマ時間を細切れに積み重ねた結果、毎日平均すると3〜4時間は勉強できていたと思います。「机に向かっていないのに、気づけば勉強時間が積み上がっている」感覚は、社会人受験生にとって理想的な学習法でした。
合格後に得られたもの
宅建に合格したとき、私が得た最大の収穫は「自信」でした。これまで勉強とは無縁だった自分でも、工夫して努力を積み重ねれば結果を出せる。その事実が、何よりも大きな自信になりました。
合格発表の日、ネットで番号を確認した瞬間、思わず声が出てしまいました。家族にもすぐ報告し、驚かれると同時に「本当にやればできるんだな」と感心されたことを覚えています。職場でも「よく勉強したな」と声をかけられ、自分の努力が周囲に認められたことが嬉しかったです。
また、合格をきっかけに「勉強が楽しい」と感じられるようになりました。以前の私なら、参考書を開くだけで眠くなっていましたが、今では新しい知識を学ぶこと自体がワクワクします。
さらに、この合格体験は次のモチベーションにつながりました。現在はマンション管理士、賃貸不動産経営管理士、管理業務主任者といった資格にも挑戦しています。宅建合格の成功体験が「次も頑張ればいける」と背中を押してくれるのです。
これから宅建を目指す方へのアドバイス
最後に、これから宅建を目指す方に向けて、私が感じたポイントやおすすめ教材を紹介します。
勉強ゼロでも大丈夫
私のように勉強経験がなくても、工夫次第で合格は可能です。大切なのは「毎日少しでも続けること」。1日10分でも積み重ねれば、必ず力になります。
教材選び
- LECウォーク問:外出先でも使いやすく、解説もわかりやすい。社会人受験生には特におすすめです。
- 一問一答アプリ:スキマ時間での暗記に最適。
- 模試教材:本番を意識した時間配分の練習に必須。
勉強グッズ
- スマホスタンド:机に置いて一問一答アプリを解くのに便利。
- ワイヤレスイヤホン:音声学習をストレスなく続けられる。
- ストップウォッチ:模試演習の時間管理に役立つ。
学習スケジュール例
- 朝:模試や過去問演習で頭を使う
- 昼休み:一問一答やウォーク問で復習
- 夜:解説の読み込み、苦手分野の重点学習
- 移動中:音声学習
このリズムを習慣化することで、自然と勉強時間を確保できます。
挫折しそうになったら
「今日はやる気が出ない」と思った日でも、一問だけ解く、1分だけ音声を聞く。それだけでも「ゼロの日」を作らないことが大切です。私自身も勉強を投げ出したくなることは何度もありましたが、小さな積み重ねが最終的に大きな成果につながりました。
まとめ
私の宅建合格体験は、「勉強経験ゼロでも、工夫すれば合格できる」ということを証明しています。
スキマ時間を徹底的に活用し、一問一答やウォーク問、模試、音声学習を組み合わせることで、忙しい社会人でも効率的に学習を進められます。
宅建合格はゴールではなく、新しい挑戦のスタートです。もしあなたが「自分には勉強の才能がない」と思っているなら、ぜひ一歩を踏み出してみてください。継続さえすれば、必ず未来は変わります。